2012年1月25日水曜日

1月24日 三者協議


またしても検察の引き延ばし策

1月24日午後5時より、東京高裁でゴビンダさん再審請求審の三者協議(高裁第4刑事部、東京高検、弁護団による非公開の協議)が開かれた。だが30分後には弁護団が記者会見場に姿を見せ、三者協議はわずかの時間で終了したことが分かった。


弁護団によれば、検察は昨年9月から開始した15点の追加DNA鑑定の正式の鑑定書が出来上がるのが2月末となるため、それが出来たあとで意見書を作成する、それには3月16日までかかると主張したという。そこで、裁判所はそれを待って3月19日に次回の三者協議を開くことを決め、それだけで24日の協議は実質的に何の進展もなく終了したようである。
正式の鑑定書が出来上がっていないとはいえ、すでに各資料の鑑定結果はその都度あきらかにされており、弁護団は即座に再審請求補充書を何通も作成し、意見を表明している。もはやこれ以上の事実審理の必要はなく、ただちに再審開始を決定すべき時期にきているのは明白だ。検察はまたしても鑑定書が完成していないことを理由に時間の徒な引き延ばしを謀っていると指弾されても仕方ない。
さらに残り27点の追加鑑定などを主張する可能性もある、と報じられているが、到底許されることではない。
支援団体の無実のゴビンダさんを支える会には、ネパールのご家族からこの日もすぐに電話があり、協議の結果を期待と不安を胸に待っていたことが伺われる。
次々と無罪証拠が明らかになっているにもかかわらず、再審がなかなか決定されないことは、ご家族には理解不能なことだろう。われわれ一般市民の感覚からしても、理解に苦しむことである。

文責・今井恭平